「査定員の本音を聞こう!」ということで、大黒屋の買取査定員にアンケートを実施しました。
今回はその第2弾。
ブランド品を売るなら、少しでも高く売りたいですよね。
「大枚をはたいて買ったブランド品なんだから、きっと高く売れるハズ・・・」
そんな期待をもって、買取専門店を訪れる方も多いでしょう。
しかし、実際には思っていたような価格が付かないことが多いと思います。
高値が付く、というのはつまり、新品と中古品の値段の差が小さいということです。
このことを業界では「買取率が高い」といいます。
つまり、大切なのは、買取率なわけで、定価ではありません。
高額商品だからといって、買取率まで高いわけではないからです。
今回は、このあたりの解説からはじまり、高値が付きにくいブランド品と、そうでないブランド品を具体的に解説していきたいと思います。
そもそもブランド品の査定額は、相場やモデル、持ち込まれた時の状態などによって変わります。
当然ですが、使い込まれた使用済みバッグより、新品、ないしは未使用同然のバッグのほうが高値で取引されます。
しかし、同じ新品を持ち込んでも、高値が付くブランド品とそうでないものに分かれるそうなのです。
では「高値が付きやすい」とはどういうことでしょうか?
大黒屋の査定員は、「高値が付きやすい=買取率が高い」と考えています。
買取率について説明しておきましょう。
高級ブランドAと超高級ブランドB、2つのバッグを大黒屋に持ち込んだとします。
同じ時期に購入し、汚れ具合なども同レベルです。
それぞれの定価、大黒屋で提示した査定額は以下でした。
定価 | 大黒屋の査定額 | 買取率 | |
---|---|---|---|
高級ブランドAのバッグ | 100万円 | 80万円 | 80% |
超高級ブランドBのバッグ | 500万円 | 250万円 | 50% |
査定額だけで比べると、Aの80万円よりも、Bの250万円のほうが高いですよね。
しかし、超高級ブランドBのバッグの定価は、500万円だったのにもかかわらず、半額での買取りになってしまっています。
定価に対する買取率はわずか50%です。
一方、Aのバッグの定価に対する買取率は80%。
買取率だけで比べると、Aのほうがお得ですね。
つまり、定価が高いからといって、買取率が高いとは限らないのです。
そこで今回は、「買取率が高いブランド品とは何か?」を、アンケートをもとに解説していきたいと思います。
本音アンケートを実施したところ、「買取率が高い!」と査定員が答えたのは、次のブランドです。
11人中10人の査定員が
時計はロレックス
11人中9人の査定員が
バッグはルイ・ヴィトン
高級ブランド時計には、ロレックス以外にも多数のブランドがあります。
査定員はそのなかでも特に、ロレックスの買取率が高いと感じているようです。
買取率が高い時計と言えば、断然、ロレックスです。
たしかに、定価の高いカルティエやオメガは査定額も高いです。
しかし、ロレックス以外の時計は、買取率がロレックスほどは高くありません。
定価の半額以上にならないことが多いんです。
「定価に対して、ここまで値が下がるの?!」と驚いたことがあります。
ロレックスは安定して高値がつきやすいブランドです。
他の高級ブランド時計は、取引相場や為替に左右されやすく、買取率が安定しづらいですね。
急激に査定額が下がってしまうブランド時計も多いです。
しかし、ロレックスは他の取引相場が変動しても、査定額は下がりにくいです。
高級ブランドバッグには、エルメス、シャネル、グッチなどさまざまな人気ブランドがありますね。
そのなかでも、「バッグならヴィトンが一番!」と査定員は感じています。
ルイ・ヴィトンのバッグは極端に値崩れすることがありません。
たしかに、エルメス、シャネルのほうが、ルイ・ヴィトンよりも定価は高く、査定額も高いです。
しかし、買取率まで高いわけではありません。
いくら定価が高くても、買取率が定価の半分以下になることもあるんです。
同じような価格帯の高級ブランドのなかでも、ルイ・ヴィトンは買取率が高いです。
グッチやプラダよりルイ・ヴィトンのほうが、査定額は安定しているイメージですね。
グッチやプラダは、アウトレットや並行輸入で定価より安く購入できるので、値崩れしやすいんです。
一方、ルイ・ヴィトンは安く買える手段が少ないので、値崩れが起きにくいです。
ルイ・ヴィトンは、剥げていたり、素材の一部が裂けてたりで、状態が非常に悪くても、値段がつかないことは、まずありません。
時計もバッグも、定価が高いからと言って、買取率が高いとはいえないようですね。
では、ロレックスとルイ・ヴィトンのなかでも、特に買取率が高いとブランド品はどれなのでしょう。
さらに詳しく聞いてみました。
ロレックスと行っても、スポーツモデルからドレスウォッチまで、数多くのモデルがあります。
ロレックスモデルのうち買取率が高いモデルについて、アンケートで聞きました。
もっとも買取率が高いと感じるロレックスモデルは?(査定員11人が回答)
1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|
サブマリーナ |
エクスプローラー |
デイトナ |
6人 | 3人 | 2人 |
詳しい意見を聞いてみましょう。
ロレックスのなかでも買取率が高いのは、サブマリーナやエクスプローラーといったスポーツモデルです。
時にはプレミアが付いて、定価を上回る査定額が出ることもあるんですよ!
「30万円で購入したスポーツモデルを査定したら、35万円になった!」というケースを知っています。
定価が70万~300万円で、ステンレススチール製のスポーツモデルがいいですね。
デイトナ、サブマリーナ、GMTマスターあたりの買取率が高いと思います。(長谷川)
価格が安定しているのは、スポーツモデルのなかでもエクスプローラーやデイトナなど、いわゆる定番モデルですね。
「●●記念モデル」など、限定モデルの時計は価格が安定しません。
珍しいだけで、将来的に定価を上回るようなことはごく稀です。
若者に人気があって、スーツでもカジュアルでも着けられるスポーツモデル。
ユーザーも多いので、買取価格が安定しているようです。
ルイ・ヴィトンからは、毎年多くの新作バッグが発売されていますが、特に買取率が高いバッグを調べてみました。
モノグラム、ダミエ、ダミエアズールなど、定番柄のバッグは買取率が高いですね。
多少古くても査定額は安定しています。
人気のバッグは中古市場でも高値で取引されます。
買取率は・・モノグラムよりダミエ柄のほうがやや高いという印象です。
ダミエのほうが変色しにくく、シミもつきにくいからですね。
変色やシミが目立たないと、それだけきれいに見えますから、高値がつきやすいのでしょう。
人気モデルは、買取率が高いです。
なかでもネヴァーフルというトートバッグは、断トツで買取率が高いと思います。
カジュアルで使い勝手も良いので、今後も価格は安定でしょう。
また形に柔軟性があるので、擦れに強く、痛みが目立ちにくいことも影響していると思います。
張りのある素材で角が出ているアルマやスピーディーのようなモデルは、傷や型崩れが目立ちやすく、評価がそれほど高くありません。
ルイ・ヴィトンについても、ロレックスと同じように、定番モデルが強いということがわかりました。
ロレックスとルイ・ヴィトンが圧倒的に強いことはわかりました。
ロレックスとルイ・ヴィトン以外で、買取率の高いブランド品には何があるのでしょう。
世界三大ブランドと言われる、パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲの時計ならば、買取率は大幅には下がりません。
これらハイクラスのブランド時計は、自社生産でそもそも生産数が少なく、価格も飛び抜けています。
将来的にプレミアがついて定価を上回る可能性も高いでしょう。
ただし、あまりに高額なので、流通量も少なく、普通の人はなかなか手が出せないブランド品ですが。
世界三大ブランドは、ロレックスよりもさらにハイクラスの高級時計です。
プレミアが付くほどの貴重品で、なかなかお目にかかれない時計のようですね。
買取率で言うなら、エルメスの「ケリー」か「バーキン」は定価以上の査定額になる場合もあります。
ただし「ケリー」と「バーキン」以外のエルメスは、半分以下の値しかつかないこともあるんですよ…。
モデルによって買取率が全然違います。
シャネルの「マトラッセ」のような定番バッグは、古いものでも高値がつきやすいです。
スタンダードな「黒」だと、さらにもっと高値がつくと思います。
まとめると、ルイ・ヴィトン以外のブランドバッグなら、買取率が高いのは以下です。
いつの時代にも愛される定番が強いようですね。
いかがでしたか?
高く売れるブランド品は、ロレックスやルイ・ヴィトンなどの、人気の定番ブランドですね。
なかでも、定番中の定番商品は、景気や流行に左右されることなく、買取価格が安定しているとのことでした。
あなたの家にあるロレックスやヴィトンも、高値がつくかもしれませんよ。