入手困難!ヨットマスター新作を大黒屋の査定員が本気でレビューしてみた

大黒屋査定員 瀧 正貴
大黒屋査定員 瀧 正貴

発表されたばかりの新作時計の評価、過去モデルと異なる点、実際に着けてみた感想、マイナス点などなど、目利きの視点で語り尽くします。

話し手は、大黒屋社内でも時計好きとして一目置かれ、プライベートでも時計を買いまくっている査定員の瀧正貴です。

今回ご紹介する新作時計は、

ヨットマスター 116622ダークロジウム
2016年のバーゼルフェアで発表、
ヨットマスター 116622ダークロジウム

― ズバリ、ロレックス ヨットマスター 116622 ダークロジウムはどんな時計ですか?

今回のヨットマスターは、ものすごくカッコイイです!

基本的なつくりは、これまでのヨットマスターとまったく同じ。

ただし色遣いが大胆なのです。

まず水色の秒針が斬新です。

文字盤には新素材のダークロジウムが使用されて、そのメタリックカラーが独特の光沢を放っています!

デザインそのものは、ヨットマスター発表当時の1992年のまま。

色や素材を変えただけで、こんなにも雰囲気が変わるんだと驚きました。

ヨットマスター
ヨットやクルーザーを楽しむ富裕層向けに1992年に誕生したモデル。サブマリーナーよりも高級感を重視したモデルが多く、防水性は100mまで。立体的な回転ベゼルが特徴。

― 定価と時計としてのランクを教えてください

瀧さん

定価は118万8,000円です。

ヨットマスターは、リゾートでクルージングを楽しむ富裕層をイメージして作られた、ラグジュアリー感のある時計。

海で作業するための時計(サブマリーナなど)に対し、ラグジュアリーラインにあたります。

ヨットマスター 116622 ダークロジウムのここが魅力!

魅力1:水色の秒針と文字盤のモデル名

デザインに取り入れた「水色」はロレックス初!

― 秒針に水色を使ったのは、ロレックスでは初の試みなのですか?

ビビットな水色の秒針。
ロレックスではかなり大胆な色遣いです。

古臭くない、今どきの青色ですね。

基本的にロレックスの秒針はゴールド。

ヨットマスターで赤が使われることはありましたが、水色は初めてです。

水色の秒針
ビビッドな水色の今回のヨットマスター
秒針とモデル名が映えます
ゴールドの秒針のヨットマスター
ゴールドの秒針のヨットマスター
赤い秒針のヨットマスター
赤い秒針のヨットマスター

文字盤に記されたモデル名も水色で、文字盤のアクセントになっています。

そもそもロレックスは、デザインに関して非常に保守的なブランドです。

50年もデザインを変えないメーカーですから。

これまで使わなかった色を取り入れるだけで、「攻めているな」という印象ですね。

他のブランドが同じように大胆な色遣いをしても、安っぽくなりますが、粋に見えてしまうのは、さすがロレックスです。

魅力2:ダークロジウムという新素材を採用

今までにないガンメタカラーの文字盤がかっこいい!

― モデル名になっているダークロジウムとは、そもそも何ですか?

ロジウムとは白っぽい輝きが特徴の金属で、時計の素材にはよく使われています。

ロジウム
プラチナに似た白銀色の金属。耐食性、耐摩耗性に優れ変色にしくいので、時計やアクセサリーなどの装飾品のメッキ素材としてよく利用される。

ダークロジウムは、ロジウム素材を元に、ロレックスが独自に作った新素材の金属です。

ダークロジウムは角度によって、黒にもシルバーにも見える独特の光沢のガンメタリック(黒光りしたグレーのメタリックカラー)が特徴ですね。

シルバーや黒の文字盤の時計と並べると、その違いが良くわかると思います。

ヨットマスター ダークロジウム 比較

左:文字盤シルバーのロレックス
右:新作ヨットマスター ダークロジウム シルバーと比べると独特の光沢があることがわかる

ダークロジウムは洗練されていて、ゴージャス感があります。

おそらくダークロジウムは、水色の秒針を映えさせるために開発された素材なのでしょう。
(あるいはダークロジウムに合わせて、水色の秒針が選ばれたか)

― 今回の新作のために、わざわざ新素材を開発したということですか?

そうです。

驚くかもしれませんが、ロレックスでは新素材を作るなんてお手のものなのです。

もちろん、新素材の開発・製造には、巨額の投資がされていると思いますし、製造過程(成分や配合率)は非公表。

しかし、後になって「実は最先端の技術が使われていた」と発覚することがあるんです。

この話だけで凄いメーカーということがおわかりいただけると思います。

ヨットマスター 116622 ダークロジウムの率直な感想

― ヨットマスター116622 ダークロジウムのデメリットを挙げるとしたら?

ヨットマスター116622 ダークロジウム

手に入りにくい点ですね。

ロレックスの正規販売店のお得意様になっていない限り、手に入らないでしょう。

さらに、「保守的なロレックスがここまで冒険をした」という理由だけで、プレミア感はグッと上がります。

中古市場においても、入手困難な時計の一つになるでしょう。

― ヨットマスター116622 ダークロジウム、どんなシーンに合うでしょうか?

瀧さん

カジュアル過ぎる服装に合わせると、安っぽく見えてしまうかもしれません。

スーツやフォーマル寄りのカジュアルに合わせたほうが、洗練されて見えるでしょう。

ちなみに、先日購入されたお客様は、浅黒なスポーツマンタイプの30代の経営者。

短髪でさわやかな雰囲気が、ヨットマスターにピッタリでしたね。

― あらためて、ヨットマスター 116622を総合評価すると?

デザイン ★★★★4 大胆な水色の秒針が洗練された一品
精度 ★★★★★5 近ごろのロレックスはブレません
装着感 ★★★★★5 Very good! さすがロレックス!
コストパフォーマンス ★★★3 100万円超えは安くない
トレンド性 ★★★★4 これからもっと人気が出るはず・・・

バーゼルワールド2016年で、ロレックスから発表された新作はおよそ7本。

このなかでも、デイトナ116500LN、エアキング116900と並んで注目度の高い新作が、ヨットマスター116622ダークロジウムです。

実は、2015年のバーゼルワールドで、ロレックスの評判はイマイチでした。

ですから、2016年はファンを唸らせる新作を発表する必要があったんです。

そこで出されたのが、冒険心のつまったヨットマスター116622ダークロジウム。

保守的なロレックスファンからの評判も、おおむね好評のようです。

冒険と言っても、そんなにやりすぎ感はありませんから。

もちろんデザインだけでなく、機能性においても他の追随を許しません。

その魅力、ぜひあなたも堪能してみてください!

ヨットマスター116622 ダークロジウム

大黒屋より一言

ロレックスの伝統を踏襲しつつ、冒険心も併せ持ったヨットマスター 116622。

機能性、実用性だけでなく、ファッション性にも優れたすばらしい時計です。

ロレックスファンならぜひ手に入れたいですね。

「ヨットマスター 116622を売りたい!買いたいとい、実際に触れてみたい!」というお客様は、お気軽に大黒屋にご相談ください。

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