知っておきたい!ロレックス事始め

ロレックスと聞くと、あなたはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

金やダイヤで飾られたゴージャスな時計? それとも、質実剛健で実用性の高い時計……?

現在、現行品として世に出ているロレックスには、クラシックな「チェリーニ」と現代的な「オイスター」の2つのラインがあり、広く人気を集めているのは「オイスター」でしょう。

「オイスター」のラインは、ドレスモデルとスポーツモデルに分かれています。ドレスウォッチには、ややカジュアルなモデルとジュエリーがあしらわれたラグジュアリーなモデルがあり、スポーツウォッチは視認性や機能性に富んでいることが特徴です。バラエティーに富んだラインアップにより、使う人の好みだけでなく、シーンやファッションに合わせた装いが楽しめます。

では、ドレスモデルとスポーツモデルの違いなどに触れながら、それぞれについて解説していきましょう。

ドレスモデル? スポーツモデル?

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ドレスウォッチとスポーツウォッチのどちらも、「オイスター」という特徴的なケース(本体)の形状をしています。その名の通り、牡蠣(かき)のようにしっかりと中の機械を包み込み、高い防水性を保っているのです。基本的には100mの防水(10気圧)に耐えられる形状をしており、モデルによっては、さらなる水圧にも対応できます。このような優れた機能をもちながらも、バリエーションに富んだモデル展開をしているのがロレックスなのです。

ドレスモデルはロレックスの基本!

イギリスのロンドンで、1905年にハンス・ウィルスドルフという青年によって創設された、時計販売の専門会社がロレックスの始まりです。実用性に富む性能の優れた時計を探し求め、スイスのジュネーブに拠点を移しました。ロレックスの時計は、すでにその頃には、「クロノメーター」という時計の厳しい精度基準をクリアしていました。そして、1926年には、高い防水性や防塵性が期待できる完全密閉のケースを備えた「オイスター」が開発されたのです

イギリス人スイマーのメルセデス・グライツ嬢が、このロレックスオイスターを着用してドーバー海峡を泳いで渡りましたが、それでも時計はしっかりと動き続けたことから、ロレックスは一躍脚光を浴びることとなりました。

当時はまだ、今のケースの形状とは少し違う形をしており、徐々に今の形に近づいていきます。1945年には、それまでは考えられなかった、「午前0時に日付がぴったりと変わる」という機能を備えた「デイトジャスト」を発表しましたが、このときには、ほぼ今と変わらないケースの形状が採用されていました。

歴史の中で、たゆまぬ技術開発の努力によって磨き抜かれたのが、今、私たちが目にしている、ロレックスのドレスモデルの数々なのです。

現在、「オイスターパーペチュアル」や「デイトジャスト」はロレックスの代表的なモデルであり、外装がステンレスのものやステンレスとゴールドのコンビのものなど、文字盤もあわせると、かなりのバリエーションが展開されています。ジュエリーをあしらった「パールマスター」や曜日表示に対応した「デイデイト」は、ケースやブレスといった外装すべてがゴールドもしくはプラチナで作られた、ラグジュアリーなモデルです。

ロレックスの歴史を彩るスポーツモデル

ドレスモデルに対し、スポーツウォッチは、まさにロレックスの華やかな歴史を作り上げ、確固たる人気の礎を築いたといっても過言ではありません。

実用性の高さを求め続けてきたロレックス。1930年代に、ヒマラヤ登頂を目指す探検家に提供された時計のオマージュとして、1953年に誕生したのがスポーツウォッチ「エクスプローラー」です。シンプルながらも視認性に富み、堅牢で信頼できる時計の代名詞ともいえるモデルでしょう。また「エクスプローラーⅡ」は、暗い場所でも24時間を瞬時に見分けられる24時間針を備えているのが大きな特徴です。

その他にも、キューバ革命の英雄であるチェ・ゲバラはその頑丈さゆえロレックスの時計を愛しましたが、特に、「GMTマスターⅡ」の前身である「GMTマスター」を着用していたことで知られています。

「サブマリーナ」は1953年に水深100mまでの防水性をもった世界初の時計として誕生し、スキューバダイビングの発達と共に徐々に防水機能を高め、今は300mの防水となっています。

さらに防水性に特化したのが「シードゥエラー」で、「ディープシー」と呼ばれるモデルでは3900mの防水を実現しています。

そして、ロレックスの歴史に一段と華やかさを添えたのは、カーレースのために生まれた、クロノグラフ(ストップウォッチ機能)である「デイトナ」でしょう。視認性の高さと計測精度の高さもさることながら、そのデザイン性の素晴らしさが愛されているモデルです。レーサーとしても知られるポール・ニューマンが愛用したともいわれており、今も、アンティークのロレックスクロノグラフの中には、「ポール・ニューマン」と呼ばれるタイプがあります。

また、近年はスポーツモデルの中にもゴールドやプラチナを使ったラグジュアリーな「ヨットマスター」や「スカイドゥエラー」が登場し、ロレックスの世界をさらに広げているのです。

 

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